既存不適格物件とは?不適格となる原因や売買業者、ローン会社の選び方を解説!

ご自宅を建て替えたり、改築しようとされる場合、「既存不適格物件」という言葉を耳にされる方も多い事と思います。

今回は、既存不適格物件について、以下の順序で解説させていただこうと思います。

・既存不適格物件とはどのような物件なのか?
・既存不適格物件には、どのようなメリット・デメリットがあるのか?
・既存不適格物件を売りたい!買いたい!場合に仲介業者を選ぶポイントは?
・既存不適格物件で融資を受けたい場合、融資してくれる会社を探すポイントは?

既存不適格物件とは?理解する上で重要なポイントを解説!

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既存不適格物件の定義についてでうすが、既存不適格物件とは以下のように定義されます。

建築当時は、当時の建築基準に則って建てられた建物であったが、建築基準が改正された事により、新しい建築基準を満たせなくなってしまった物件。

既存不適格物件となってしまう原因には以下の5つあります。

用途地域の変更による場合
建ぺい率、容積率の基準変更による場合
高さ制限の導入による場合
耐震基準の改正による場合
その他(接道義務に関する基準の変更等)

それぞれ見ていきます。

【原因①】用途地域の変更による場合

建築用途によって地域は区分されており、地域毎に建築できる建築基準が定められています。

例えば、低層住宅専用地域や中高層住宅専用地域、田園住居地域、商業地域、工業地域などのことです。

都市計画の変更等によって用途地域が変更される事があり、そのため建築基準を満たせなくなる場合があります。

【原因②】建ぺい率、容積率の基準変更による場合

建物の建ぺい率、容積率の基準が変更された事により、建築基準を満たせなくなる場合があります。

※用語解説

・建ぺい率=建物面積/敷地面積

例えば、建物面積=60平米、 敷地面積=100平米の場合、建ぺい率=60/100=60%となります。
 
・容積率=:延床面積(建物の全階層の床面積合計)/敷地面積

例えば、建物1階の床面積=60平米、建物2階の床面積=40平米 敷地面積=100平米の場合、延床面積=60+40=100平米となり、容積率=100/100=100%となります。

【原因③】高さ制限の導入による場合

日照問題や環境問題等により、建物の高さに制限が設けられた事により、建築基準を満たせなくなる場合があります。

【原因④】耐震基準の改正による場合

耐震基準は、1981年(昭和56年)の6月1日に、新しい基準に改正されました。

そのため、旧耐震基準に則って建てられた建物では、新しい耐震基準を満たせない場合があります。

【原因⑤】その他(接道義務に関する基準の変更等)

※用語解説

接道義務:建築基準法で、敷地が規定の幅以上の道路に接している事が、接道義務として義務づけられています。

既存不適格物件の3つのメリット

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既存不適格物件のメリットには次のようなものがあります。

現行の建築基準で建てられた建物よりも、内部が広い
既存不適格物件は、通常の物件よりも安く購入できる
既存不適格物件でも、同じ大きさの建物に建て替えられる場合がある

説明をしていきます。

【メリット①】現行の建築基準で建てられた建物よりも、内部が広い

建ぺい率、容積率共に現行の建築基準よりも緩やかな時代に建てられた建物なので、現行の建築基準で建てられた建物よりも広い建物に住む事ができます。

【メリット②】既存不適格物件は、通常の物件よりも安く購入できる

既存不適格物件は買い手がつきにくいため、通常の物件より安く購入する事ができます。

【メリット③】既存不適格物件でも、同じ大きさの建物に建て替えられる場合がある

建ぺい率、容積率が基準を満足していない物件でも、敷地周囲の土地を買い足して建ぺい率、容積率の基準を満足させられる場合があります。

既存不適格物件の4つのデメリット

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デメリットは次の4つです。

住宅ローンの審査に通りにくい
建物を同じ大きさで建て替える事が困難
現行の耐震基準を満たせない
売却するのが難しい

それぞれ説明しますね。

【デメリット③】住宅ローンの審査に通りにくい

現行の建築基準を満足できない建物は、今後、売却したり建て替えができなかったりといったリスクが高いため、高リスク物件とされる事が多いです。

そのため金融機関の住宅ローンの審査が通りにくくなります。

特に建ぺい率や容積率が基準を20%以上超過している場合には、住宅ローンの審査通過は非常に困難となります。

【デメリット②】建物を同じ大きさで建て替える事が困難

建ぺい率や容積率が基準を超過している物件を建て替える場合、基準を満足させるために以前よりも建物を縮小して建て替えねばならない場合がほとんどです。

【デメリット③】現行の耐震基準を満たせない

現行の耐震基準を満足できない建物は、大型の直下型地震を被災した場合、家屋損壊の危険が大きいです。

【デメリット④】売却するのが難しい

既存不適格物件は、耐震基準や建て替えの問題等があるために敬遠されがちで買い手がつきにくい傾向にあります。

既存不適格物件の売買をするなら!買取業者の選び方3つのポイント!

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既存不適格物件の売買をする場合の業者を選ぶポイントは3つあります。

買い手がつきにくい物件の売買に強い不動産業者を選ぶ
信頼のおける不動産業者を選ぶ
対応の早い不動産業者を選ぶ

それぞれご案内します。

【選ぶポイント①】買い手がつきにくい物件の売買に強い不動産業者を選ぶ

一般的な不動産業業者は、既存不適格物件のように買い手がつきにくい物件の売買には慣れていないため、売ろうとしてもなかなか買い手を見つけてくれません。

買い手がつきにくい不動産物件の売買に長けた業者を選ぶ事で、スムーズに売買を成立させる事ができます。

【選ぶポイント②】信頼のおける不動産業者を選ぶ

売却の際に不当に買い叩かれたり、高額な手数料を請求する悪質な不動産業者も存在するようです。

事前調査の上、信頼のおける不動産業者を選びましょう。

また複数の業者に相見積もりをとって、売買の相場を確認する事をお薦めいたします。

【選ぶポイント③】対応の早い不動産業者を選ぶ

電話やメールを送ってもなかなか連絡が取れず、スムーズに契約が進まない不動産業者では困ってしまいます。

連絡が取りやすく、すばやく対応してくれる不動産業者を選びましょう。

既存不適格物件で融資を受けるには?ローン会社の選ぶ3つのポイント!

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ローン会社の選ぶ3つのポイントは次の通りです。

過去に既存不適格物件で住宅ローンの融資をした実績のある会社を選ぶ
中小金融機関から選ぶ
信頼のおける誠実な会社を選ぶ

それぞれ見ていきます。

【選ぶポイント①】過去に既存不適格物件で住宅ローンの融資をした実績のある会社を選ぶ

過去に既存不適格物件で住宅ローンの融資をした実績のある会社なら、融資の交渉もしやすくなります。

【選ぶポイント②】中小金融機関から選ぶ

既存不適格物件の場合、大手の金融機関では住宅ローンの審査が通らない事がほとんどです。

しかし中小の金融機関の中には、審査が緩めで住宅ローンの融資をしてもらえるところもあるようです。

【選ぶポイント③】信頼のおける誠実な会社を選ぶ

住宅ローンの融資をしてもらえても、法外な利息を請求される会社では困ります。

適正な利息のローン契約をを結ぶ事ができる信頼のおける会社を選びましょう。

既存不適格物件

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既存不適格物件購入に当たっては、通常より広い建物を安く購入できる反面、耐震基準や建て替え、売却に難がある事を念頭に置いて行って下さい。

買い手がつきにくい既存不適格物件の売却の際には、既存不適格物件の売却に慣れた信頼のおける業者選びが重要となります。

また、既存不適格物件に対する住宅ローンの審査は通らない場合が多いです。

住宅ローンの融資を考えられておられる方は、過去に既存不適格物件で住宅ローンの融資をした実績のある金融機関をお探しいただくのが早道かと思います。

投稿日:2020年3月9日 更新日:

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